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観る、ということ(その2)

こんにちは、代田です。
前回のブログで観ることについて書きました。
今回、もう少し深掘りしていこうと思います。
私は「育成する際には相手を観ることが大切です」と言いました。
真面目な方はそこで「なるほど、ではちゃんと観ようじゃないか」と思ってくださったかもしれません。
それはとてもうれしいです。
でも、観てみたもののさっぱりわからず、「観たってわからないじゃないか!」と思う方もいるかもしれません。
はい、その通りだと思います。
一体どういうことか?
観察する目にはどうやら解像度というものがあるらしい、と私は思っています。
つまり解像度の粗い目では相手の姿がぼんやりとしか見えないので、相手のことがわからないのではないか、ということです。
例えば、配属されたばかりの新入社員は、職場で何が起きているのか、いくら見てもわかりません。手伝おうにも何を手伝ったらいいのかわからないし、先輩に聞きたくてもタイミングがわからない。
そんな新入社員の姿にイライラしてしまう上司先輩もいることでしょう。
でも、そんなものですよね、はじめは。
そのうち徐々に慣れてきて状況が見えるようになり、いつどこでどんな行動が必要かわかるようになります。つまり、解像度が上がってくる。
部下や後輩をはじめて育成する人は、きっと新入社員と同じ状況だと思います。観てもよくわからない。どうかかわればいいのかわからないということがしばらく続きます。
それは当然です。だって、初めて観ることを意識したんですから。
だから、観つづけてください。あきらめてしまったら、相手を理解するための扉を閉じてしまうことになります。
これは育成だけでなく、あらゆる他者との関係構築において同じことが言えるではないでしょうか。
(写真は、種とり用に保管していたピーマン。ピーマンがこんなに真っ赤になるなんて初めて知りました)
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2021年12月29日
以前お知らせいたしましたお問い合わせフォームの不具合は現在復旧しております。
ご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。Recipro-seeds
代表 代田敬子 -
2021年12月07日
平素より当社ならびに当社ホームページをご愛顧いただき、ありがとうございます。
ただいま当ホームページ内の問い合わせフォームに不具合が発生しております。お手数をおかけしますが、問い合わせは下記リンクまでお願いいたします。
【臨時】お問い合わせフォーム
https://forms.gle/HWiFeD5YJD2brJY26現在できるだけ早い復旧に向けて鋭意取り組んでおります。
ご不便をおかけいたしますが、どうかご理解のほどお願いいたします。Recipro-seeds
代表 代田敬子 -
2021年01月31日
こんにちは、代田です。
先日、ある集合研修が急遽オンラインに切り替わりました。
このようなケースの場合、講師である私が気をつけていることは下記の3点です。①クライアントの意図を汲み取り、可能な限りそれをオンライン上で実現すること
現在、多くの組織ではオンラインと集合研修の使い分けをされています。私のクライアントもそうでした。つまり集合研修には集合でしたい、というなんらかの意図があります。
その意図を実現できるようオンラインになっても様々な工夫をします。例えば、一体感を醸成したい、という場合であれば、研修開始時に全体で自己紹介をリレー形式で回す、という方法をとることがあります。バトンを渡す人を画面上から探し、お互いが名前を呼びかけ合うことで、一緒にこの場にいるという感覚を得やすくなります。
②オンライン研修に不慣れな参加者が安心して受講できる環境を整えること
オンライン研修が一般的になってまだ1年も経っていません。そのため、受講者の中には初めてオンライン研修を受けるという人もいます。
誰しも新しい環境は緊張します。しかも、集合研修ならこっそり隣の人に聞けますが、オンラインだとそれもできません。(こっそりチャットで聞くことはできますが、そもそもそれを思いつかない段階の人も多いでしょう)オンラインでは、受講者が「ついていけない」と感じたら、簡単に気持ちが離れていき、講師から働きかけをすることも難しいです。
そのため、慣れていない人も含めて共にその場にいられるように講師は対面時より丁寧に進めていく必要があります。特にワークの指示を出すときは、対面時よりもわかりやすさを心がけ、視覚と聴覚両方使って行うようにしています。
③あらゆる使える手段を駆使すること
オンラインと一口に言っても、形態も環境も様々です。受講者1人につきパソコン1台の場合もあれば、講師だけが遠隔で受講者は集合している場合もあります。またグループワークができる、できない。画像オンにできる、できない。ファイル送信できる、できないなど、これまで担当させていただいたオンライン研修で同じ条件だったものはありません。
だからこそ、可能な限り使える手段を探して行います。例えば、参加者が声を出すのが難しい場合は、チャットを活用します。若い世代の人は声より文字の方が慣れていることもあり、チャットの方が発言や質問が増えることもあります。
オンラインに変えたいというお話をいただくとき、条件によってはかなり頭を悩ませることもありますが、新しいやり方を見つけられることも多く、工夫のしどころを試されているようで楽しんでもいます。
以上が、私が気をつけていることです。
今の状況では、まだしばらく急遽オンラインに変更を余儀なくされる場合や、対面とオンライン両方の可能性を含めての準備が必要になるでしょう。
人材育成担当者の皆さんにとっては大変な日々が続きますが、ぜひ研修の目的を忘れず、与えられた条件の中でよりベターを目指していただきたいと思います。
(写真はオンラインでの打ち合わせのイメージです。研修時は様々なツールが私を取り囲みます)